未登記家屋がある場合の相続注意点

未登記家屋がある場合の相続注意点

大阪の堺の司法書士の植田麻友です。

弊所は南海堺東駅が最寄りの司法書士事務所です。

建物を相続したいと思っても、「未登記家屋(とうきされていない家)」だと、そのままでは登記名義の変更ができません。この記事では、未登記の家をどうやって相続すればよいかをご案内します。

未登記が発生する理由

  • 登記にはお金や手間がかかるため、ついそのままにしてしまったから。
  • 離れや蔵など、小さな建物は忘れられたまま放置されていることがある。

特に建築時に、抵当権設定(担保設定)がない場合には未登記のまま放置していることは珍しくありません。

未登記家屋の探し方

  • 市役所に建築図面があるかを聞いてみる。
  • 空き家バンクなど市が管理する資料を調べてみる。
  • 固定資産税の納税通知書を見ると、建物の有無がわかることもあります。登記がされていなくても課税はされているためです。
  • ご近所や親戚に「昔、あそこに建物があった?」と聞いてみましょう。

固定資産税納税通知書または評価証明書を請求した場合に、建物の記載があってもそこに「家屋番号」の記載がなければ未登記の建物となります。つまり、存在はしているものの登記のされていない物件になります。ただし、建物は築年数がたてばたつほど固定資産税評価額が低くなり、税金もかかっていない可能性があるため、評価証明書を請求するときには「非課税も含む」と請求することをおすすめします。

未登記家屋を相続する方法

  1. まず「遺産分割協議」をして、誰がその未登記家屋を相続するか決めます。
  2. 市役所に「未登記建物の相続名義変更届」を出す方法があります。これにより、未登記家屋の名義が変更されます。

ただしこれは一時的な処置となりますので、費用はかかりますが「表題登記」と「所有権保存登記」を法務局へ申請し、登記を行うことをおすすめします。

実際表題登記を行わない場合には、法的には罰則があるため原則は登記を行い必要があります。

未登記家屋のまま放置する注意点

  • 未登記家屋は「相続登記の義務化」の対象ではありませんが、表題登記を放置すると過料になる可能性があります。

不動産登記は、建物を所有した時点から1カ月以内に行うことが義務づけられています。この申請を怠った場合には、10万円以下の過料が課されるリスクがあります(不動産登記法164条)。

  • 未登記のままだと、売却や担保設定が難しく、第三者に所有権を主張できません。

登記をすることで第三者にその所有権を対抗することができますが、未登記の場合対抗ができなくなり、所有権について争いが発生するリスクが高くなります。

  • 固定資産税はかかりますので、ご注意ください。その場合には固定資産税が高くなる可能性があります。

登記をする場合には、家屋について測量し、図面を作成しますので、正式な床面積や構造が判明しますが未登記の場合、実際の床面積等とは異なり、余分に課税されているリスクがあります。

よくあるQ&A

Q1: 未登記家屋ってどういう家?

A. 登記簿に記載がない家のことで、法務局に登録されていません。

Q2: 役所に確認すると未登記かわかるの?

A. 固定資産税納税通知書等を確認すると建物の存在がわかることがあります。家屋番号の記載がない家屋が未登記家屋となります。

Q3: 名義変更届は簡単にできるの?

A. 役所に簡単な書類を出すだけで済む場合があります。市役所ごとに提出書類が異なりますので、必ず市役所に確認みてください。

Q4: 表題登記って何?

A. 建物を法務局の台帳に登録する手続きです。

Q5: 表題登記の後は何をするの?

A. 所有権保存登記をして、相続人の名義に書き換えられます。

Q6: 書類が足りないときは?

A. 建築確認証や固定資産税の通知書など、代わりになる資料で対応できることがあります。

Q7: 登記を自分でするのは難しい?

A. 書類の準備が大変なので、司法書士や土地家屋調査士に相談するのがおすすめです。

Q8: 未登記でも売却できる?

A. 基本的には難しく、トラブルになることが多いため表題登記をいれることをおすすめいたします。買主にとってリスクであるため、そのまま進める買主は少ないでしょう。

まとめ

未登記家屋があると、相続手続きは少しややこしくなりますが、方法があります。

  • まず市役所に問い合わせて方法を確認し、簡略手続きがないか調べましょう。
  • 簡略手続きが使えない場合は、表題登記→所有権保存登記の順で進めます。
  • できれば早めに登記をして、安心な相続と安全な活用を実現しましょう。

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司法書士・行政書士/植田麻友

 

1988年岸和田生まれ、堺育ち。2011年司法書士試験合格。父親が中小企業経営者であったが、幼い頃に会社が倒産し、貧しい子供時代を過ごした経験から中小企業支援を決意。現在は、大阪府堺市で司法書士事務所を開業し、相続・法人(商業)登記をメインに活動をしています。
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