相続登記の時に必要な戸籍|相続順位と複雑な相続(代襲・数次)について

相続登記の時に必要な戸籍|相続順位と複雑な相続(代襲・数次)について

大阪の堺の司法書士の植田麻友です。

弊所は南海堺東駅が最寄りの司法書士事務所です。

令和6年(2024年)4月から、相続登記の申請が「義務化」されました。不動産の名義を変更せずに放置しておくと、将来的に過料(罰金)の対象となる可能性があります。しかし、いざ手続きを始めようとして最初につまずくのが「戸籍謄本の収集」です。

「亡くなった人の戸籍を1通取ればいい」と考えている方が多いのですが、法務局が求めているのは、亡くなった方の「出生から死亡までの一連の戸籍」という膨大な書類です。誰が相続人になるかによって、集めるべき範囲は雪だるま式に増えていきます。


1.【早見表】あなたの相続順位はどこ?

戸籍を集める前に、まずは法律上の「相続順位」を正しく把握しましょう。上位の人が一人でもいれば、後順位の人は相続人になれません。

順位 相続人になる人 備考
常に 配偶者 離婚・内縁は対象外
第1順位 子供 先に亡ければ孫(代襲)
第2順位 直系尊属(父母・祖父母) 子供がいない場合のみ
第3順位 兄弟姉妹 子供・親がいない場合のみ

2.子供がいない場合の戸籍収集

子供がいない場合、法務局に「本当に子供がいないこと」を証明するため、調査範囲が格段に広がります。

□ 子供がいない場合の必須チェックポイント

  • 亡くなった方の「出生から死亡まで」の全ての連続した戸籍が必要。※もし出生時が破棄されているのであれば、あるものすべて。
  • 転籍(本籍地の変更)が多い場合、全ての旧本籍地から取り寄せが必要。
  • 兄弟姉妹が相続人の場合、亡くなった方の両親それぞれの「出生から死亡まで」の戸籍も必要。※兄弟を確認します。
  • 異母兄弟・異父兄弟がいないかの確認が不可欠。

明治・大正時代の戸籍は手書きで解読が難しく、取り寄せだけで数ヶ月かかることも珍しくありません。


3.「代襲相続」と「数次相続」の違い

言葉は似ていますが、実務上の扱いは全く異なります。どちらに該当するかで、集める戸籍のセットが変わります。

項目 代襲相続(だいしゅう) 数次相続(すうじ)
亡くなった順序 親より「先」に子が亡くなった 親の「後」に子が亡くなった
相続人 亡くなった子の子(孫) 亡くなった子の相続人(妻・子等)
必要な戸籍 先に亡くなった子の出生〜死亡まで 一次・二次両方の被相続人の戸籍一式

4.遺留分の確認:後々のトラブルを防ぐために

特定の誰かに多くの財産を継がせたい場合に無視できないのが「遺留分(いりゅうぶん)」です。最低限の取り分が誰にあるかを把握しておきましょう。

□ 遺留分があるかないかの確認リスト

  • 配偶者:あり(法定相続分の1/2)
  • 子供:あり(法定相続分の1/2)
  • 父母:あり(第1・2順位がいない場合)
  • 兄弟姉妹なし

兄弟姉妹には遺留分がないため、子供がいない夫婦は遺言書を作成しておくことで、残された配偶者の負担を劇的に減らすことができます。


5.まとめ:戸籍収集はプロにお任せを

相続登記は「戸籍に始まり、戸籍に終わる」と言われるほど、書類の正確性が求められます。古い戸籍の解読や全国からの取り寄せは、専門知識がないと膨大な時間が奪われてしまいます。

「市役所で取ったけれど、これで足りているかわからない」
「義務化されたけれど、何から手をつけていいか不安」

堺東の当事務所では、司法書士の職権による迅速な戸籍収集から、正確な家系図の作成、登記申請までを一貫してサポートいたします。皆様の大切な資産を次世代へ繋ぐお手伝いをさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください。

 

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司法書士・行政書士/植田麻友

 

1988年岸和田生まれ、堺育ち。2011年司法書士試験合格。父親が中小企業経営者であったが、幼い頃に会社が倒産し、貧しい子供時代を過ごした経験から中小企業支援を決意。現在は、大阪府堺市で司法書士事務所を開業し、相続・法人(商業)登記をメインに活動をしています。

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