ビットコイン(BTC)の相続を徹底解説!秘密鍵とウォレットの仕組みも詳しく解説!

ビットコイン(BTC)の相続を徹底解説!秘密鍵とウォレットの仕組みも詳しく解説

司法書士の植田麻友です。

ビットコイン(BTC)は、紙幣や銀行口座とは違い、中央の管理者がいないため、相続の際に特別な注意が必要です。特に、「秘密鍵(プライベートキー)」「ウォレット」 の管理方法が分からないと、相続人がBTCを受け取ることができません。

この記事では、BTCの相続手続き・秘密鍵・ウォレットの仕組み・相続対策 について詳しく解説します!


1. ビットコイン(BTC)とは?

ビットコイン(BTC)は、ブロックチェーン技術を利用したデジタル資産(暗号資産) です。円やドルのように銀行に預けるのではなく、個人のウォレット(財布) に保管され、送金や取引を行います。

BTCの特徴:
管理者がいない(銀行や政府の管理を受けない)
秘密鍵がないとアクセスできない(銀行口座のパスワードのようなもの)
相続手続きをしないと凍結・消失するリスクがある


2. ビットコインの保管方法(ウォレットの種類)

BTCは、「ウォレット(Wallet)」 に保管されます。ウォレットには、大きく分けて取引所ウォレット個人ウォレット の2種類があります。

① 取引所ウォレット(Exchange Wallet)

取引所に預けるタイプ(例:コインチェック、ビットフライヤー)
IDとパスワードが分かれば、相続手続きが可能※なくても可能なケースが多い。
利便性は高いが、取引所が倒産・ハッキングされた場合のリスクあり

相続のしやすさ:★★★★★(簡単)
→ 取引所に連絡し、必要書類を提出すれば相続人に移管できる。※海外の取引所の場合は異なる場合もあります。


② 個人ウォレット(自己管理型ウォレット)

個人ウォレットは、BTCを自分で管理する方法で、秘密鍵(プライベートキー)を持つ必要があります。主な種類は以下の通りです。

1. ホットウォレット(Hot Wallet)

インターネットに接続されているウォレット
利便性が高いが、ハッキングのリスクあり

🔹 モバイルウォレット(スマホアプリ型)
→ 例:Trust Wallet, MetaMask
🔹 デスクトップウォレット(PCアプリ型)
→ 例:Electrum

相続のしやすさ:★★★☆☆(やや難しい)
ウォレットアプリの情報と秘密鍵が分かれば相続可能。


2. コールドウォレット(Cold Wallet)

インターネットに接続されていない安全なウォレット
ハッキングリスクが低いが、秘密鍵を紛失するとBTCを失う

🔹 ハードウェアウォレット(専用USB型)
→ 例:Ledger Nano S, Trezor
🔹 ペーパーウォレット(紙に秘密鍵を印刷)

相続のしやすさ:★☆☆☆☆(難しい)
秘密鍵や復元フレーズ(シークレットリカバリーフレーズ)が分からなければ、BTCの引き出しが不可能。


3. 秘密鍵(プライベートキー)とは?

秘密鍵(Private Key)とは、BTCを管理・送金するための「鍵」 です。銀行の暗証番号のようなもので、これを知っている人だけがBTCを使うことができます。

秘密鍵の特徴:
ランダムな英数字の文字列(例:5KJvsngHeMpm8844ZZ…)
第三者に知られるとBTCを盗まれる
紛失すると、BTCを永久に引き出せなくなる

⚠️ 重要:相続には「秘密鍵」または「復元フレーズ(シードフレーズ)」が必須!


4. BTCの相続手続きの流れ

① 取引所のBTCを相続する方法

  1. 取引所に相続の申し出をする
  2. 必要書類を提出する(戸籍謄本、被相続人の死亡証明書、相続人の本人確認書類 など)
  3. 審査後、BTCが相続人の取引所アカウントに移動される

✅ 比較的スムーズに相続できる


② ウォレットのBTCを相続する方法

秘密鍵または復元フレーズがある場合

  1. 相続人がウォレットを復元する
  2. BTCを自分のウォレットに移動する

秘密鍵がない場合

  • BTCを取り出すことは不可能(ブロックチェーンの仕組み上、誰もアクセスできない)

💡 対策:事前に「秘密鍵・復元フレーズの管理」をすることが重要!


5. BTC相続のトラブルとリスク

🚨 トラブル1:秘密鍵が分からずBTCを失う
🔹 対策生前に「秘密鍵の保管場所」を伝えておく

🚨 トラブル2:相続人が仮想通貨の知識がなく、手続きできない
🔹 対策エンディングノートに「相続手順」を記載しておく

🚨 トラブル3:税金の計算が難しい
🔹 対策税理士に相談し、相続税・譲渡所得税の計算を正確に行う


6. BTCを安全に相続するための事前対策

取引所に保管する場合

  • アカウント情報(ID・パスワード)を相続人に伝える
  • 遺言書でBTCの分配を指定する

ウォレットに保管する場合

  • 秘密鍵や復元フレーズを紙に記録し、金庫に保管する
  • エンディングノートにウォレットの種類や保管場所を記載する

専門家に相談する

  • 司法書士や税理士に相続対策を依頼

7. まとめ

BTCは相続財産として扱われるが、秘密鍵がないと相続できない
取引所のBTCは手続きが簡単だが、ウォレットのBTCは慎重に管理する必要がある
秘密鍵や復元フレーズを適切に管理し、相続人に引き継げるようにする
事前に遺言書を作成し、相続トラブルを防ぐ

ビットコインの相続は、他の財産よりも管理が難しいため、生前からの準備が不可欠 です。適切な対策をして、大切な資産を確実に引き継ぎましょう!

 

 

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1988年岸和田生まれ、堺育ち。2011年司法書士試験合格。父親が中小企業経営者であったが、幼い頃に会社が倒産し、貧しい子供時代を過ごした経験から中小企業支援を決意。経営者とその家族まで支援できる企業・事業承継支援を行う。

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