【会社設立】株式会社を設立する準備/銀行口座編

【会社設立】株式会社を設立する準備/銀行口座編

司法書士の植田麻友です。

株式会社をいざ設立しよう!となった際に必ず必要となる書類等があります。これは場合よっては、事前に準備をしておかなければ設立を予定している日がずれてしまう可能性があるため注意が必要です。

株式会社を設立するための準備

準備する書類を確認する前に、まず株式会社の内容を決める必要があります。

特に、株主と取締役(代表取締役)です。株主は、株式会社に出資を行う人です。個人である必要はなく、法人でも問題ありません。現在、出資の金額の下限はないため、その金額は問いません。

また、取締役(代表取締役)は実際の株式会社を経営する中で意思決定を行う役員です。

この株主と取締役はイコールである必要はありませんが、同一人物でも問題ありません。また、株主1名取締役(代表取締役)1名で完全に1名で株式会社を作ることも可能です。

株主と取締役を決めましょう!

株主と取締役は1名でも大丈夫です!

必要書類を取得しましょう

株式会社を設立するためには下記の書類が必要です。

✔ 株主となる方の印鑑証明書(3か月以内のもの)

✔ 取締役・代表取締役となる方の印鑑証明書(3か月以内のもの)

※ただし、取締役会を設置する会社であれば、取締役の印鑑証明書は不要で、住民票等で可能です。

✔ 日本国内の銀行の口座(ネットバンキング可。)

※原則発起人の口座ですが、代表取締役又は取締役の銀行口座でも代用は可能です。

※こちらの口座に、資本金の振込を行うことなります。

✔ 印鑑証明書を用意する方の個人実印

✔ 設立する会社の会社実印

✔ 運転免許証またはマイナンバーカード等身分証

特に印鑑証明書については、事前に登録をしていない場合には登録が必要となるため注意が必要です。

また、銀行の口座については、原則「屋号なし」の銀行口座をお願いしています。屋号付の口座では法務局に申請した際に認められない可能性があるためです。この銀行口座には、資本金(出資金)の振込(または入金・振替)をお願いすることになりますので、必ず準備が必要です。

今回はこの銀行口座についてお伝えできればと考えています。

屋号のない銀行口座を用意しましょう!

印鑑証明書は登録していなければ事前に準備しましょう!

銀行口座についての注意点

銀行口座については内国銀行の日本国内本支店だけでなく、外国銀行の日本国内支店(内閣総理大臣の認可を受けて設置された銀行)も含まれます。

内国銀行の日本国内本支店(例:東京銀行の大阪支店)
内国銀行の海外支店(例:東京銀行のニューヨーク支店) ※現地法人を除く
外国銀行の日本国内支店(例:ニューヨーク銀行の東京支店)
×外国銀行の海外本支店(例:ニューヨーク銀行のボストン支店)

  ※また、内国銀行の海外支店も「払込取扱機関」に含まれます。

また、ゆうちょ銀行においては、通帳に個人の住所が記載されている場合があり、その住所が過去の住所であり、他の書類と相違している場合には修正が必要なため注意が必要です。

上記の口座に、資本金と定めた金額を払込むことになりますが、これについいても注意が必要です。資本金を仮に100万円と定めた場合に払込みとして認められる場合とそうでない場合は下記のとおりです。

×すでに口座に100万円の残高がある。
×口座に80万円あり、20万円の振込をおこなった。
すでに口座に100万円の残高がり、それを引出し新たに入金をした。
別の口座から100万円の振込みをした。
50万円と50万円と2度に分けて振込みをした。

この資本金の払い込みは、株式会社を設立する日までに必ず必要となることですので、注意して払込みを行うようにいたしましょう。

口座残高に資本金の金額があるのではダメです!

新たに資金の移動をする必要があります!

預金通帳の口座名義人について

口座名義人として認められる人は限られています。

 1 発起人(株主となる人)※複数いる場合はそのうちの1名で可
 2 設立時取締役

ただし、原則は発起人であり、設立時取締役が預金通帳の口座名義人になる場合において、払込みがあったことを証する書面として預金通帳の写しを添付するときは、「発起人が設立時取締役に対して払込金の受領権限を委任したことを明らかにする書面(委任状)」を併せて添付する必要があります。例外として、発起人も設立時取締役のいずれもが日本に住所を有していない場合には、発起人及び設立時取締役以外の者(自然人に限られず、法人も含みます。)であっても、預金通帳の口座名義人として認められます。

誰の口座でもいいわけではない!要件を満たしているか注意しましょう!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。株式会社を設立するにあたっては、基本的に司法書士にすべての一任ですますが、資本金の移動については設立される方がご自身が動かれる必要があります。時間のない方設立のご準備をされる方が多いと思いますので、この払込みの時間がとれるように早めに準備をすることをおすすめいたします。

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司法書士・行政書士/植田麻友

1988年岸和田生まれ、堺育ち。2011年司法書士試験合格。父親が中小企業経営者であったが、幼い頃に会社が倒産し、貧しい子供時代を過ごした経験から中小企業支援を決意。経営者とその家族まで支援できる企業・事業承継支援を行う。

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