【会社設立】freee会社設立のメリットとデメリット

【会社設立】freee会社設立の

メリットとデメリット

司法書士の植田麻友です。

皆様は、freee会社設立というサービスをご存知でしょうか。

freee株式会社は法人・個人事業主向けの事務管理を効率化するサービスを提供している会社です。その中でも会計ソフトとしてのfreeeはご使用されている方も多いのではないでしょうか。そんなfreeeが提供しているサービスのひとつが「freee会社設立」です。

「freee会社設立」とは

freee会社設立というサービスが謳っているのはいるのは、「誰でも簡単に」会社を作れるということです。私自身もサービスに登録しましたところ、該当する項目に順番に入力していくだけで書類が完成していきます。

多くの方の方にとって、会社設立は「煩雑で難しい」と思われていますが、それを画一化し、誰にとってもスムーズに会社設立を進めることができる。これは非常に画期的な制度です。

しかし、司法書士の多くは、会社設立をされる方がこのサービスを使うことをあまり積極的に肯定しません。これに関しては、司法書士の仕事が奪われるからではないか、という声も多いのですが、実際のところそれだけではないのです。

司法書士が危惧するデメリット

株式会社は、確かに一定の要件を満たすことができれば設立することができます。この場合、法務局の審査を経て、設立が完了するのですが、皆様法務局の持っている権限についてはご存知でしょうか。

法務局は「形式的審査権限」のみを有しています。

これはつまり、どういうことがというと、登記申請の際に提出された申請書や添付書類に記載された内容のみを基準に審査できる権限のことをいいます。 そのため、法務局が登記の審査をする際、通常は登記原因となる実体的な権利が現実に発生しているか否かまで調査しません。もちろん、内容がその会社に適しているかどうかは判断してはくれません。

つまり、freeeのサービスを利用してご自身で入力された内容が実際の事業の運営状態と異なっていたり、必要となる記載が文言がなくても当然に登記が完了し、会社が設立できるということです。

多くの方は「もし、問題があれば法務局が止めてくれるだろう」と思われるかもしれませんが、実際は事業に悪影響があるまま登記が完了してしまう可能性があります。

これが、司法書士(専門家)を入れずに会社設立を行う場合のデメリットとなります。

しかし、最近のfreeeの動向を拝見しますとデメリットばかりではなくメリットもあるように私としては感じております。

法務局はあくまで書類の審査のみ!

完了=正しい、とは限らない!

司法書士が考えるメリット

freee会社設立を使う1番のメリットは

会社設立前(登記完了前)に法人の銀行口座の開設申込ができる点です。

通常、司法書士に会社設立を依頼し場合には、設立日(法務局への申請日)から1週間ほど完了に時間がかかります。それはfreee会社設立でも同様なのですが、司法書士に依頼した場合に法人銀行口座の開設に動くことができるのは、登記完了後(つまり登記簿謄本を取得できる段階)になります。

一方でfreee会社設立においては、会社設立前に申込みをすることができるため、最短で銀行口座を開設することが可能です。

法人の口座開設を急ぐ方におすすめです!

例外的に、完全オンライン申請(ほぼすべての書類をデータで申請)の場合には、内容によっては24時間以内に会社設立が完了するため、比較的早く法人口座の開設申込みができるといえるでしょう。

ただし、利用には注意があり、利用できる銀行は現在、GMOあおぞらネット銀行の1行となっております。こちらの銀行は2023年1月からペイジーの利用が可能となりますので、法人口座の利用としても非常に活用しやすくその点でのメリットがあるといえます。

利用できる銀行はGMOあおぞらネット銀行のみです!



まとめ

20年前は、会社を設立するとなると金額面も含めて非常に煩雑で面倒なものでした。しかし、平成18年に会社法が改正された後にさまざまな法改正がなされ、誰にとっても会社設立は行いやすくなっています。特に今回とりあげましたfreee会社設立で、会社を設立された方も非常に多く、これが法人の活動を活発にしている一助といえるでしょう。

しかし、そのサービスのメリットデメリットを理解しないまま、利用した結果、余分な費用が発生することも珍しくなく、そのような場面に立ち会うことも多くなっています。

ご自身がどのような会社にして、どのように経営をしたいのか。自分の時間を使い方をどのように考えるのか。

それを含めて、どういったシステムや専門家を活用して会社設立をし、事業を経営していくか検討していくのが良いと考えます。

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司法書士・行政書士/植田麻友

1988年岸和田生まれ、堺育ち。2011年司法書士試験合格。父親が中小企業経営者であったが、幼い頃に会社が倒産し、貧しい子供時代を過ごした経験から中小企業支援を決意。経営者とその家族まで支援できる企業・事業承継支援を行う。

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